ロボット関連分野における産業化アンケート
~アンケート結果~

8月に実施しました「ロボット関連分野における産業化アンケート」では、会員の皆さまから貴重なご意見をいただきました。ありがとうございました。

かわさき・神奈川ロボットビジネス協議会では、会員の皆さまのご意見・ご要望をもとに、より良いサービスの提供を目指していきたいと思います。

主なご意見・ご要望

【ロボット開発・事業化における課題】

  • 宣伝、営業、資本の大胆な投入(ベンチャーキャピタル支援、財団支援等)。
  • ユーザーのロボットに対する理解度、およびメーカーの説明力。ロボット化したい要素の抽出。
  • 若い世代のサイエンス離れ。
  • 大手業者のリスク回避により、作業のロボット化が進まない。
  • 法整備とコスト。
  • 技術はあっても、ニーズが無い。
  • 開発や事業化に向けた資金、実証実験場の確保、公道、公共施設などにおける実証実験の可能性。
  • 可能なシーズとニーズの接点を見つける。夢ビジネスの側面があり、早くそこから脱却する。
  • いかに人間社会に貢献できるか。便利になりすぎるのは良くない時もあるが、現実は利便性が重視されてきている。
  • ロボット自体のコスト・パフォーマンス。機能試作には補助があるが実用化プロトタイプはあまり支援されないこと。
  • 開発・製造コストとリスクマネジメント。
  • 資金力、販売力。
  • 費用。
  • 安全性の確保(特に生活圏で使用されるロボットについては、誤動作、停止、暴走が絶対に起こらないような設計・機構)、高速・小型・軽量・低コスト化及び環境対応。
  • ビジネスターゲットが明確でない(出来てから何に使える?ではダメ)、コスト意識(既存技術に勝てるレベル)、専門家(ロボット、機械)だけでない共同開発。
  • 日本国内でも技術はあるが製品化までいっていないロボットが多い。大学やベンチャー企業等で開発まで出来ても市場が不透明なので、なかなか企業が事業化、製品化までしにくい背景がある。(iRobotなども軍用の市場があるので製品化まで出来た)国や公的機関がそのようなロボットを利用するニーズを拡大する必要があると感じる。
  • 当社のようにユーザー企業が開発を主導する場合、中長期の事業となるうえに「実現可能性や総コストが不明確・流動的である」というリスクを負うこととなり、事業年度毎の適正投資額(予算)の測定が困難。経産省「サービスロボット市場創出支援事業」のように複数年に亘る支援体制が保証されれば、リスクが低減され、開発にチャレンジする動機付けになる。
  • ロボットの制御系の構築を共通化して、個別の目的に効率良く対応できるような制御系が必要。
  • 新しい発電技術とゴミ再資源化に維持運用できる遠隔操作ロボット。先端技術開発のためのロボットだけが先行してしまい道具として使えるロボットがない。むしろ何のためのロボット開発かで悩む。事業規模の大小を問わず対等の関係であること(企業規模が大きくなるほどノウハウだけ欲しがる)情報が漏れて事業に横槍が入ったことがある、信頼できる人間で周囲を固めておく必要がある。資金面で差別化されることがある。
  • サービスロボットでは、実用化に向けてはまだまだ技術の底上げが必要と思えるし、期待が先行している感がある。期待や潜在ニーズは高いが、それを実現するための課題を良く検討する必要があり、その困難度の議論が抜けているように思う。現状、個々のニーズ(ケースバイケースが殆ど)に対応するには費用対効果の点からコスト高(人に比べ)は否めない。初期投資が結構必要となる。サービスロボット市場はまだ小さいので国として育てて行くというスタンスが必要では。また、ニーズも多様なので1社だけでなく、複数社で連携して市場を形成して行くことも必要と思う。大局的な視野が必要と考える。
  • 技術面、安全面などいろいろあると思うが、なにより人々が、これなら使ってみたい、利用してもいい、買ってみるだけの価値があると思える機器、サービスがまだ少ないこと。消費者のニーズはもちろん大切だが、モノの価値・価格は、ベネフィットを感じる商品、サービス(支払うに値するか否か)で決まるので、作り手が考え、悩んで作りだしていくしかない。

【ロボット産業化において行政に望むこと、欲しい情報の種類等】

  • 自治体が保有する社会インフラ(道路、橋梁)や建物の検査へのロボットの積極利用。
  • ビジネスマッチング等の実施(有料でも構わない)。
  • 神奈川や川崎のR&Dの補助金は「ものづくり」がメインとなっている。しかし、「ものづくり」は時代遅れ。ソフトやサービスも込みで製品を提案しなければならないが、補助金は人件費に使えないものが多く、ソフト・サービスの開発に使えない。例えばアップルのスティーブジョブズのように、ソフトとハードとサービスを連携させた製品作りが必要。
  • ロボット産業に関する情報の提供とマッチング。
  • 事業化まで実施できる協力体制(特に資金)、実験のための特区や条例の特例を実施できる。
  • コミュニケーションロボットとして様々な分野での活用。安全性の認証。
  • 各自のお題に沿って、研究開発費を出して欲しい。助成金はその都度に出ている項目に当てはまらないと出してもらえないし、資料作成に能力を使いすぎる。
  • 単発の試作だけでなく継続的な支援・補助。フェアな評価。
  • 川上~川下企業のアライアンスの構築を推進、海外市場展開へのサポート。
  • 活用の場、補助金等。
  • 介護系のロボットについては、販売またはレンタル価格が高くなってしまい、事業化が難しい。
  • 具体的公共用途でのロボット導入計画、コンペ(原発内作業ロボット、深海作業ロボット、etc)、導入促進策例えば、住宅分野でロボット化窓(現在存在しないが)のコストアップを補填する等のユーザー支援策。
  • 少子化による労働人口の減少という日本最大のテーマについて社会認識が甘い。実際、病院市場では既に欧米にかなり後れているし、それから脱却しようとする兆候も見えない。ガラパゴス化など問題が山積している。
  • 展示会の出展、事業成果報告の掲示等には積極的に参加していく。
  • 制御系の共通化は、トロンなどソフトウェアでは試行されてきたが未だに中小企業には敷居が高い。簡略化して現状より広い範囲、多数の事例に応用できるハードウェア・基幹ソフトウェアのセットを開発するための指針の提示と普及に取り組んでもらいたい。
  • 開発は長期に渡るのでその間の税の軽減措置。少なくとも領収書などあれば過去に遡っての減免措置。
  • サービスロボットでは、「何を以て安全といえるのか」「どこまでの安全を確保すればよいのか」という安全性の基準・規格の整備や、規格・制度など他方面の知識・情報(許認可など)が必要になるので、その辺の整理など。ロボットを実際に現場で実証試験する機会がまだ限定的であるため、実証環境・体制の継続的な支援、地域ならではの仕組み作り。
  • (産業ロボットでない、アンドロイド型)ロボット開発をしている企業、団体。
  • 協議会会員間(プレーヤーとプレーヤー、プレーヤーとユーザー)、関心のある企業と協議会会員との情報提供、情報共有、マッチング。今回のアンケートを受けて、より突っ込んだ会員企業のニーズの掘り起こし(面談、電話聞き取りなど)、テーマ別の部会の開催、同じ方向性(例えば、介護とかメンテナンスとか)を持った企業連合体がその分野を進めていく。そこに資金提供(サービス部分も含め)できる仕組みが作れるとベスト。